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10種でわかる世界のチーズ/村瀬美幸(ワインとチーズの相性) [本/未分類]


10種でわかる世界のチーズ

10種でわかる世界のチーズ

  • 作者: 村瀬 美幸
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2014/01/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


【10種でわかる世界のチーズ/村瀬美幸/14年1月初版】
チーズはお好きですか?ワインバーでチーズの盛り合わせ(単品だと2000円!)なんか食べると、この世にこんな旨いものがあるのかと驚嘆します。ただしコースの最後に出てくるんですよねぇ。ついワインを飲みすぎてしまう。

個人的にはチーズは最初に出して欲しいです。それを肴にワインを飲むのが至福です。たまに無理言って最初にチーズを出してもらうことがありますが、なんか無作法な気もします。

家では安物のチーズばかりです。Kiri220円に海苔をまいて(塩味がほしい)、500~1000円ぐらいの辛口軽めのワインに合わすことが多いです。最近はアルパカ480円がお気に入りです。2日で飲むと1日2合240円なのでビールと大差がない。アルコール純分単価では凌駕してるし。

ワインの味と種類のことは、なんとなく少しはわかるのですが、チーズのことは全く知らない。それで何か良い本がないか探してたところ、新刊で良書がありました。著者は2013年のチーズの世界コンテストの優勝者。田崎真也に師事したソムリエでもある。http://www.tfm.co.jp/fr/index.php?itemid=66990&catid=485

丁寧な本です。種類ごとのチーズの製法、歴史と文化、レシピ、マリアージュする酒、等が整理されています。飲食店の方は店に置いておくといい一冊だと思います。チーズに関して世界一の知識を誇る著者が語る、ウンチクやレシピ、マリアージュする酒は、ナルホド感満載です。

「その土地の料理やチーズと、その土地のワインを合わせる」料理やチーズに合わせるワインを選ぶ際の基本ルールだそうです。旨い酒は旅をしないと言ったのは誰だったか。。

僕の興味は、どのチーズにどの酒が合うかということなので、以下にそれを中心とした読書メモを。

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<チーズは7タイプに分類される>
ナチュラルチーズとプロセスチーズに分かれる。プロセスチーズは1種類か複数のナチュラルチーズを原料に加熱してつくったチーズのこと。ナチュラルチーズは7つに分類される。

①フレッシュ
乳酸菌や凝乳酵素を使ってミルクを固め水をきっただけの、熟成していないつくりたてのチーズ。主なチーズは、モッツァレラ(イタリア)、リコッタ(イタリア)、フロマージュ・ブラン(フランス)、ブリア・サヴァラン(フランス)

モッツァレラに合わせるワインは、フレッシュでフルーティな辛口の白や、フルーティでタンニンが軽めの赤がおすすめ。モッツァレラは淡白な味わいのため、どんなワインにも合わせやすいが、ワインの香りが強すぎるとモッツァレラの優しいミルクの香りを消すので、フレッシュな白ワインをおすすめする。同郷のイタリアの白ワイン、フランスカーティなどが素敵なマリアージュになる。また柔らかめの生地やふわっとしている組織には、細かい泡が魅力的なスパークリングワインともマリアージュする。

モッツアレラ ディ ブッファラ カンパーニャ DOP

モッツアレラ ディ ブッファラ カンパーニャ DOP

  • 出版社/メーカー: アイチーズ
  • メディア: その他



②白カビ
乳酸菌と凝乳酵素を組み合わせてミルクを固め、ミルクプリン状になった生地に白カビ菌を熟成させ、表面をマット状の白カビで覆ったチーズ。主なチーズはブリ・ド・モー(フランス)、ブリ・ド。ムラン(フランス)、カマンベール・ド・ノルマンディ(フランス)、ブリア・サヴァランアフィネ(フランス)

ブリ・ド・モーは「会議は踊る」のモデルとなった1814年のウイーン会議で、ヨーロッパのチーズを集めて試食し品評会された時、勝利をおさめ、「チーズの王様」に選ばれた。ブリ・ド・モーに合わせるワインは、シャンパーニュがおすすめ。口どけなめらかで複雑味のあるブリ・ド・モーの味を引き立てる。

ブリ・ド・モー(AOC)

ブリ・ド・モー(AOC)

  • 出版社/メーカー: チーズハニー
  • メディア: その他



③青カビ
ミルクもしくは型入れする前の生地に青カビ菌を混ぜて、熟成中に内部に青カビを繁殖させて仕上げるチーズ。主なチーズはロックフォール(フランス)、ゴルゴンゾーラ(イタリア)、フルム・ダンベール(フランス)、シュロプシャー・ブルー(イギリス)

イタリアの有名なプレイボーイ、ジャック・カサノヴァはこのチーズを媚薬とみなし、回想録の中で「シャンベルタン(ブルゴーニュの特級畑赤ワイン)とロックフォールは失われた愛を呼び戻し、芽生えたばかりの恋を実らせる、素晴らしい飲み物であり食べ物である」と書いた。

ロックフォールには赤ワインのカオール、シャトーヌフ・デュ・パプと合わせ、ベリーやナッツのたくさんつまったライ麦パンのスライスの上にロックフォールをのせて食べるのがぴったりの組み合わせ。ワインとの最上の組み合わせは、ボルドーのソーテルヌ(貴腐ワイン)。特にシャトー・ディケム、シャトー・クリマン、シャトー・リューセックなどのデザートワインに、割ったばかりのくるみとロックフォールを添えて食べるのがおすすめ。

ロックフォール(パピヨン)AOC1/8カット フランス産 ブルーチーズ

ロックフォール(パピヨン)AOC1/8カット フランス産 ブルーチーズ

  • 出版社/メーカー: ヴェルジュ(VERJUS)
  • メディア: その他



④シェーブル
フランス語で雌山羊を意味し、シェーブルチーズといえば山羊乳製チーズのこと。主なチーズはシャビニョル(フランス)、サント・モール・ド・トゥーレーヌ(フランス)、プーリニー・サン・ピエール(フランス)、ヴァランセ(フランス)、ピコドン(フランス)

若くて酸味のきいたさわやかなクロタン・ド・シャヴィニョルには、同じくフレッシュでフルーティなハーブのような香りが特徴の、ソーヴィニヨン・ブラン品種からつくられる白のサンセールがベストマッチ。ワインをきりっと冷やせば、クロタン・ド・シャヴィニョルの旬である春から夏に楽しむ組み合わせとしてぴったり。少し熟成が進んだものには、サンセール・ロゼを、さらに熟成が進んだものには赤のサンセールを合わせるとこれも素晴らしい組み合わせになる。

クロタン・ド・シャヴィニョール(小さなシェーブルチーズ)

クロタン・ド・シャヴィニョール(小さなシェーブルチーズ)

  • 出版社/メーカー: ヴェルジュ(VERJUS)
  • メディア: その他



⑤ウォッシュ
ミルクにリネンス菌と呼ばれる納豆菌の遠い親戚を混ぜ、固めて加塩をした後、表面を塩水もしくはお酒で洗いながら熟成させたチーズ。主なチーズはエポワス(フランス)、ラングル(フランス)、マンステール(フランス)、ラミ・デュ・シャンベルタン(フランス)

エポワスはルイ16世やナポレオンが愛したチーズ。うたた寝をしたナポレオンの目を覚まそうとした兵隊が、ナポレオンの好物のエポワスを鼻先に近づけると「ジョセフィーヌ、今晩は勘弁してくれ」とつぶやいた小咄は有名。

エポワスはマール・ド・ブルゴーニュを使ってつくられているため、特にブルゴーニュの赤ワインがおすすめ。ウォッシュ特有の皮の風味もあるので、たとえばジュヴレ・シャンベルタンなど村名クラス以上のしっかりした風味のものをすすめる。コクのある華やかな赤はもちろん、白ワインなら骨格のしっかりしたブルゴーニュ地方のムルソーのような辛口と合わせるのがよい。またエポワスの『クリーミーな口どけは、シャンパーニュの泡立ちにもマッチする。こちらもボディのしっかりしたボランジェやエグリ・ウーリエなどがおすすめ。日本酒や焼酎には珍味を合わせる感覚で楽しんでみるのもよい。

エポワス(AOC)

エポワス(AOC)

  • 出版社/メーカー: チーズハニー
  • メディア: その他



⑥非加熱圧搾(セミハード)
プレス(圧搾)してつくるチーズのうち、製造中に生地をカットして攪拌していく時に、温度を40℃以上に上げずに製造したもののこと。加熱圧搾タイプよりしっとりと水分が残っている。
主なチーズは、チェダー(イギリス)、ゴーダ(オランダ)、ラクレット・デュ・ヴァレ(スイス)、カンタル(フランス)、サン・ネクテール(フランス)

チャダーはイギリスのチーズなので、シングルモルトのウイスキーと相性がよい。

レッドチェダー(イギリス産)約300g

レッドチェダー(イギリス産)約300g

  • 出版社/メーカー: オーダーチーズ
  • メディア: その他



⑦加熱圧搾(ハード)
チーズの生地をカットして攪拌していく時に、温度を40℃以上に上げて水分の放出を促し、より引き締まった生地にして長期熟成に向くようにしたチーズ。主なチーズはペコリーノ・ロマーノ(イタリア)、コンテ(フランス)、エメンタール(スイス)、パルミジャーノ・レッジャーノ(イタリア)、ボーフォール(フランス)、グリュイエール(スイス)

ペコリーノ・ロマーノは旨みがたいへん凝縮したチーズで、しっかりした塩味があるので、つまみとしてそのまま食べるなら、酒もアルコールのしっかりしたウィスキー、ブランデーなどの蒸留酒や酒精強化ワイン、ビールと合わせるほうがおすすめ。日本酒の旨みや焼酎、泡盛のボリューム感と合わせてもよい。

ペコリーノ・ロマーノ 約300g

ペコリーノ・ロマーノ 約300g

  • 出版社/メーカー: オーダーチーズ
  • メディア: 食品&飲料



フランス人に最も愛されるコンテは生産量はAOPの中で最大で、2位のロックフォールに2倍以上の差をつけている。日本には近年年間50tが輸出される。12ヶ月以上のものなら、薄くスライスしたりキューブ状にカットして、シャンパーニュなどのスパークリングワインのおつまみにしたり、白ワインのお供に最適。熟成が18ヶ月、24ヶ月、36ヶ月という長期熟成のコンテは旨みがかなり強くなっているので日本酒や焼酎の肴にもピッタリ。

コンテ24ヶ月熟成(AOC)100g

コンテ24ヶ月熟成(AOC)100g

  • 出版社/メーカー: チーズハニー
  • メディア: その他



エメンタールはトムとジェリーで、ジェリーと一緒に描かれる穴あきチーズのモデルになったもの。関わりの深い料理は、エメンタールとグリュイエールを半分ずつ使用したチーズフォンデュ。フォンデュには冷たいビールはご法度。冷たいビールが胃に入るとたちまちビールが固まり、消化不良を起す。通常は白ワインを合わせるが、ゆでたレンコンを用意すると、れんこんのタンニンと調和し、赤ワインもおいしくなる。

エメンタール   約300g

エメンタール  約300g

  • 出版社/メーカー: オーダーチーズ
  • メディア: その他



若いパルミジャーノ・レッジャーノにはふくよかなタイプの辛口白ワインやフルーティな赤が合う。特におすすめなのは同郷のエミリア県でつくられる弱発泡性の赤ワイン、ランブルスコ・レッジャーノ。熟成したパルミジャーノなら、その味わいに負けないようなフルボディの赤ワインやポルトガルのポートワインなどの酒精強化ワインがよく合う。さらに熟成したものは、ブランデーや焼酎などのアルコール度数の高い蒸留酒と合わせてもよい。イタリアにはグラッパという、ぶどうの搾りかすを原料にした蒸留酒もある。食前酒におすすめなのは、氷を入れたグラスにホワイトポートを注いでトニックウォーターで1対1に割り、レモンのスライスを添えてつくる「ポートニック」。かち割りのパルミジャーノ・レッジャーノをつまみに、さわやかな組み合わせになる。






ビリージョエルでイタリアンレストランで♪2013年のジャズフェスでのライブMVですが、これがなかなかいいです。まったく衰えてない。最高としか言いようがない。。名曲中の名曲だし、楽曲の持つパワーもすごい。歌詞も味わい深いので、和訳はこちらでどうぞhttp://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2009-09-17




ストレンジャー

ストレンジャー

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2006/04/19
  • メディア: CD




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獏

獏もチーズは大好きです♬
特にブルー系が好きで・・・ワインと一緒だとシアワセです☆
まぁビールでも焼酎でも チーズをつまんでいるのですが(汗)
でも牛乳はダメなんです(涙)



by 獏 (2014-03-29 12:23) 

seawind335

私は、シェーブルが大好きです!
by seawind335 (2014-03-29 22:14) 

青山実花

美味しそうですね。
チーズの種類には詳しくないのですが、
パンが好きなので、
結構食べている方だと思います。
お酒を飲む習慣があれば、
もっと楽しめるのでしょうね。

by 青山実花 (2014-03-29 23:08) 

hanamura

ドバイの某ホテルでのチーズは、こんな感じで各種そろい踏み「チョコレート工場の秘密」みたいに、どこから食べれば良いのでしょう?状態でした。まん丸新品ピカピカ巨大なオランダ・チーズに、グッサリとナイフ入れたのですがぁ。大丈夫だったのかな?
by hanamura (2014-03-30 05:46) 

don

獏さんこんにちは~
牛乳が苦手ですか^^
たしかにあんまりガブガブ飲むと、お腹がゴロゴロになります。

ぼくもブルーチーズは大好きです。想像するだけであの塩辛さ
が口の中に・・・
by don (2014-03-30 16:54) 

don

seawind335さんこんにちは~
すいません。これがシェーブルだ、という記憶があんまりないです。
食べたら思い出すとは思うのですが[__犬]
by don (2014-03-30 16:57) 

don

青山実花さんこんにちは~
女の人は、パンが好きな人が多いですよね。
パンにチーズも合いますが、酒の肴としても最高です。

日本酒に白菜の漬物、と同じぐらい、ワインにチーズは合います[__犬]
by don (2014-03-30 16:59) 

don

hanamuraさんこんにちは~
ドバイのホテルですか。
何気にセレブですね。世界のお金持ちに混じって豪遊でしょうか。
ぼくも行ってみたいです。[__夜]


by don (2014-03-30 17:02) 

銀狼

私も獏さん↑と全く同じです^^
酒のアテにチーズがあれば何杯でも飲めます。
って、何がアテでも飲んでますが^^;
by 銀狼 (2014-03-30 19:24) 

vega

私もチーズ大好きです。
メインの前に、ワインでもビールでも…
パンと一緒でも…
大好きです。^^
by vega (2014-03-30 20:10) 

DEBDYLAN

僕もチーズ大好きです!!
白カビ系と青カビ系が好きです^^。
あとは、とけたチーズ大好きでして、
チーズバーガーとかピザとかあの類いのモノ。
もうたまりません^^;

by DEBDYLAN (2014-03-30 23:10) 

川島

カマンベールはストックしてます。後はQBBです(笑)
ちょっと違いますが「チ―ザ」もイケます^^

by 川島 (2014-03-31 13:22) 

heroherosr

カビが生えていたり臭いがするのは苦手で、ごく普通のチーズは好きです。
by heroherosr (2014-03-31 17:25) 

don

銀狼さんこんばんは~
何杯でも飲めますか^^
お互い飲み過ぎないようにしましょう[__犬]
by don (2014-03-31 22:45) 

don

vegaさんこんばんは~
チーズ、なんにでも合いますよね。
ゴルゴンゾーラスパゲッティというのも、
むかし流行って美味かったです[__犬]
by don (2014-03-31 22:49) 

don

DEBDYLANさんこんばんは~
とけたのもたしかに美味いです。
チーズフォンデュをアテにワインを飲むのが好きです。[__犬]

by don (2014-03-31 22:50) 

don

川嶋さんこんばんは~
今日はQBBの熟成という丸い箱に入ったチーズを食べました。
220円でした。ワインはコノスルのカベルネソーヴィニヨン680円。
けっこう合いました。

ほんとはナチュラルチーズがいいんですが、高いです^^;
by don (2014-03-31 22:53) 

don

heroherosrさんこんばんは~
普通のチーズというのは、プロセスチーズのことでしょうか。
ほんとはナチュラルチーズがいいのですが、高価なので、
結局プロセスチーズばかり買ってます。[__犬]
by don (2014-03-31 22:57) 

みかん

donさん、少々お久しぶりでございます~。

うーむ、チーズ! 大好きですが、それほど使い方も知らず、
今のところスモークチーズとハムを切って前菜に出したり、
donさんと同じく海苔で巻いて食べたりしています。

このページを後で再度、熟読&メモメモさせていただきまーす。
私はブログ、ちょっといつ再開できるか未定。。。という状態ですが、
またdonさんの記事、遡って日々のスパイスに読ませていただきますね^-^☆彡

今回、日本で山本文緒さん・吉本ばななさんの本や
春樹氏の「恋しくて」など、20冊ぐらい購入しました! 
また読むのが楽しみであります^^
by みかん (2014-05-02 12:28) 

don

みかんさんこんばんは~
ご無沙汰しています~

チーズは日本人はあんまり縁がないですよね。
食べても、だいたいプロセスチーズですし。。
旨いチーズを食べるようになったのは、ワインバーに
通いだしてからです^^;

そういえば村上春樹の新刊短編集「女のいない男たち」は、
購入申請したのに、図書館で16人待ちです。
まだ、だいぶかかります。

ブログは気が向いたときだけ書けばいいと思いますよ。
レジャーなのに義務感で書いてたりすると、しんどいでしょうから。
復帰したら、また訪問させてもらいます。[__犬]

by don (2014-05-02 21:50) 

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