【きみはダイジョブ?/石田衣良/13年11月初版】
石田衣良の池袋ウエストゲートパークシリーズは面白いです。2010年の10巻以降新作が出ていませんが、今後どうなるのかなぁ。他にも「約束」「波の上の魔術師」「アキハバラ@DEEP」あたりは傑作でしょうね。直木賞取った「4TEEN」はもうひとつですが^^;
新作のエッセイが出てたので読んでみました。ここ3年ほどのR25と日経プレミアムPLUSへのエッセイを集めたもの。エッセイは作家の立ち位置がわかります。ざっと読むと、
1.原発は嫌いだけど、経済のために動かすべき。
2.アベノミクス賛成
3.憲法改正は反対
4.尖閣・竹島は棚上げでいい。中韓とはビジネスの為もめない方がいい。
5.世界はグローバルでタフな場所になりつつあるが、隣国へのヘイトスピーチは論外
上記の理由。
1.日本の貿易黒字は1年間で3兆円。LNGの輸入代金は3兆円を超える。
3.自民党の改正草案が気に入らない。
4.20年後、東アジア3国で世界のGDPの4割を押さえる。刺激せずに成熟を待つ。
5.タフでなければ生きられない。優しくなければ生きている価値がない。
上海でサイン会をやると、300人が行列をつくって熱烈歓迎だったそうです。石田衣良(本名は石平さん)は稀有なストーリーテラー(大衆文学)なので、海外翻訳でも人気が出るのでしょう。「人は鏡」と言います。良くされたら、良くしてあげたいという気持ちは、よくわかります。
以下に読書メモを。
<デジタル革命による破壊>
音楽業界はデジタルに根こそぎ変えられてしまった。CDはダウンロードや違法配信で売れなくなり、その変化を後押ししたiチューンズさえ、今では定額制の聴き放題ストリーミングサイトに席を譲ろうとしている。映像の世界も同じで、Huluのような定額制見放題サービスが近い将来、主流になるだろう。
本の世界でも、定額制読み放題サービスが始まろうとしている。音楽家はCDが売れなくても、ライブ公演や物販がある。けれど作家にはライブはない。作家の半分から3分の2が本を書くことでは生活ができなくなり、職業作家は時代遅れの仕事になるだろう。
⇒本のHuluは考えてもみませんでした。ある意味、日本の場合はどの街にもある図書館がそうなのですが。購入申請さえすれば、高額本とマンガ以外(除く小林よしのり)なら2週間ぐらいで何でも買ってくれます。
CDに関しても考えてしまいます。ツタヤにないものはアマゾンで買います。ツタヤはディスカスで月額980円で4枚まで借りれます。僕にとっては月4枚ぐらいがちょうどいいペースです。だけど思うのは、定額制の聴き放題サービスとの比較です。ダウンロードはできないみたいですが、どちらがいいのか。
<ノーベル賞事務局長の余計な一言>
中国の莫言受賞時の無用のコメント。「西洋かぶれしていないユニークな作家である」
無意識のうちに事務局長は莫言と村上春樹の比較をするという愚を頭のなかで冒してしまった。選外になった理由が、アジア作家なのに「西洋かぶれ」だからダメでは浮かばれない。そもそもノーベル賞が西洋のための賞だったということは忘れないほうがいい。
ダイジョブ♪
今度はきっとうまくいく♪
Christopher Cross でAll right♪マイケルマクドナルドが横にいます^^
なぜかいつもフラミンゴなんですよねぇ^^
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