40 翼ふたたび (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/02/13
  • メディア: Kindle版


40代というのは、だいたい物がわかってきて、なお体力が残っているおもしろい世代であるとは、
司馬遼太郎さんが言ってました。
司馬さん自身も、40代は、代表作の四国4部作を完成させてます。
四国4部作ご存知ですか?
司馬さん自身が講演でクイズ出してました。

愛媛:坂の上の雲、11月からドラマ開始(もっくん、阿部主演)
高知:竜馬が行く、1月からドラマ開始(福山主演)
香川:空海の風景、
徳島:菜の花の沖、淡路島は阿波のようですね。これが変化球ですね。

さて、石田衣良の「40翼ふたたび」です。

この人は、まれにみるヒットメーカーです。
マンガのようにノンストップで読める、今の日本を映し出した作品のオンパレードです。
おすすめは、順番に以下です。

・池袋ウエストゲートパーク(僕の愛読書、絶対に1巻から順番で!)
・アキハバラ@DEEP、(ドラマ&映画化されましたね)
・東京DOLL、ゲーム業界の内幕を描く。ゲーム業界のビジネスモデルはこれを読むとよくわかる。

前置きが長くなりましたが、「40」も面白いです。
リアリティのある40代が、何パターンかでてきて、最後にブログがキーになり、
大きく話が展開します。HAPPY ENDです。深く涙をながしてしまう、話もあります。

この人の作品の根底に流れる、共通したものは、なにが幸せかということです。
うまいラーメンがたまに食べれて、好きな本がよめて、素晴らしい音楽を聴いて、
たまに人助けをして、その人の喜ぶ顔をみる。
これ以上の幸せはあるのだろうか?とIWGPシリーズでは問いかけてきます。


ちなみに、石田衣良の選ぶ青春小説ベスト5の中に、
村上春樹の「1973年のピンボール」が入っており、この前思わず再読しました。



曲はジョンレノンが40才のときに、5年間の主夫生活を終え再出発を誓った歌です。