ぼくらの祖国 (扶桑社新書)

  • 作者: 青山 繁晴
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2015/08/07
  • メディア: 新書


【ぼくらの祖国/青山繁晴/11年12月初版】

「きみは祖国を知っているか。
あなたは祖国を知っていますか。

ぼくは知らなかった。
なぜか。
日本の学校では、教えないからだ。日本の大人も、語らないからだ。
きみも、あなたも、ぼくもみんな日本国民だ。だけど日本をそこく、
祖国として考えたこと、はっきり祖国として意識したことが、どれほどあるだろうか」

何度も涙が出そうになった本です。
あるお母さんの「子供に読ませる本、祖国を教える本がない」
という言葉がきっかけで書いた本だそうです。

ちょうど司馬さんの「21世紀に生きる君たちへ」を思い出しました。
司馬さんは日清・日露までの日本人は偉かった。
その後の軍国主義は良くないといった、司馬史観を持ってる人ですから、
大東亜戦争については反省の言葉しかありません。けどこの本は違います。

青山繁晴氏は真のジャーナリストです。11年の2月に大腸がんを手術後、
4月には作業員以外ではじめて福島原発へ入ります。あの剛毅な吉田所長と通じ合い、
スーパーニュースアンカーで生放送を利用して、東電のビデオを流さないでという圧力に負けず、
放送します。首相官邸からは逮捕指示まで出たそうです。

死を覚悟した人間の凄みが、達観したやさしさが、ジャーナリズムの最前線が、
身に沁みて感じられる、とってもお薦めの本です。

あれこれこの本の内容は書きませんので、ぜひ図書館で借りてみてください。
自分もがんばらないと、なにか人のために、日本のためになることがしたい、
そう思えてくる1冊です。なかなかそう思える本はありません。
息子は2人ともネットで青山さん人気を知ってるので、熱く薦めておきました。
読めば必ずいい影響があると思われたので^^

この本が面白いのは、3回書いたからかもしれません。
2回パソコンのデータがバックアップも含めて壊れたとのこと。
他の原稿は被害がなかったそうです。
警察庁の外事情報局も感心をよせる事態であったと。
データのとんだ経験のあるかたはおわかりだと思いますが、
2回目以降は文章がすごく凝縮されるんですよね。

中学生も読める大きな字の本です。面白いマンガを読むように、何度も読み返してしまいます。
読む途中で何度も胸が熱くなり、ブランデーと煙草でクールダウンしながら読んでしまいました。
もっと火がついてたりして(笑)

The DoorsでLight My Fire


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