【フィフティ・シェイズ・ダーカー/ELジェイムズ/13年2月初版】
世界で8800万部とバカ売れ継続中です。世界最速4000万部突破、英国amazonではハリポタの7部作売上を抜いて最も売れた本になったとか。しかもたった3部作で。ちなみにハリポタの総売上は5億部ぐらいのようです。

映画版は2014年春撮影開始、2014年夏公開予定で、キャスティングは未定です。爆発的なセールスの割には、近所の本屋では見かけません。今ひとつ盛り上がりに欠けます。僕があまり行かないコーナーに置いてあるのでしょうか。たとえば、団鬼六先生の作品の横とかに。

フィフティシェイズオブグレーのときに、3部作のあらすじを書いたので、再掲はしませんが、現代のシンデレラ物語、ハッピーエンドです。水戸黄門好きな僕としては、幸せな気分を味わえるので、つい読んでしまいます。ふと思います。女に生まれて主人公のアナスタシアになってみたい。

いや、主人公じゃなくて作者のELジェイムズになりたい。印税がすごいでしょうね。10%として米amazonで9$/冊なので、9000万部x0.9$x100円=81億円。所得税で45%引かれても40億円程の手取りですかぁ。何の資本もなく、アイデアひとつで億万長者です。それにしても日本版は1作が2800円(上下で1冊が1400円)とは、高価すぎて買う人がいるのでしょうか。

ボリュームは400p超えx上下なので、結構あるのですが、セックスシーンを斜め読みすると、すぐに読み終えてしまいます^^;

読んでて思ったのですが、パターンはロッキー1~3みたいなものかな。1作目は、挑んで手に入れられない。2作目はすべてを手に入れる。3作目は新たなる脅威と新展開。そういう意味では、2作目の本作は、結婚というひとつのゴールに向かいます。しかしルームメイトのケイトとアナスタシアが離れたわずか16日間の間に、燃え上がり結婚まで行くというのは性急過ぎるような気もします。ロミオとジュリエットが出会ってから死ぬまで5日間でしたが、それにも匹敵します。

最近思うことですが、限定された状況下でキラメキは発生すると言うことです。人生をそのように捉えることができれば、常に感謝や幸せを感じることができると。

何かで読みましたが、幸福度が最も高いのは90代女性だそうです。残りの人生が少なく精一杯感謝し、楽しもうとするからです。定年まで後一年とか、この子の旅立ちまで後一年とか、リミットが見えてくると、何気ない今が幸せに感じられます。試験勉強中の限定された自由時間が、ものすごく楽しく感じるのも、同じようなものかもしれません。希少感と言い換えてもよいでしょう。

人はおぎゃあと生まれたときから、死に向かって突き進みます。砂時計は減る一方です。ある日それを体感することができれば、残りの人生は有意義なものになるかもしれません。体感するということは、つらい思いを感じるということでもありますが。この世はすべてトレードオフなのかなぁ。


He knelt to the ground and pulled out a ring And said#59126; 
Marry me juliet you'll never have to be alone
I love you and that's all I really know

彼はひざまずき指輪を取り出し言った
ジュリエット、結婚しよう
もう一人ぼっちにはしない
愛している。それがすべてだ

Taylor Swift - Love Story  全盛期のオードリーヘップバーン並に美しいと思います。




フィフティ・シェイズ・ダーカー (上) (リヴィエラ)

  • 作者: E L ジェイムズ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2013/02/26
  • メディア: 単行本



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