進撃のセブン-イレブン

  • 作者: 川嶋幸太郎
  • 出版社/メーカー: ぱる出版
  • 発売日: 2013/11/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


【進撃のセブンイレブンなぜ圧倒的に強いのか/川嶋幸太郎/13年11月初版】
飲んだあとの「コンビニおでんうどん」120円ぐらい。安くて旨いです。冬場の店外での立ち食いは寒いですが。ファミマのチキンもケンタより旨い。この本を読んでセブンの100円コーヒーを飲んでみましたが、会社にあるバリスタよりうまいかもしれません。金の食パンは、まぁ食パンでした^^

ファミマの納豆は78円で近所の食品スーパーより安いし、おいてあるスイーツはどこのコンビニでも美味です。とても身近なコンビニ。最近とくに店舗が増えたような気がします。家から徒歩5分圏内に3軒もあります。にょきにょき。

そんな身近なコンビニですが、シェアやら業態やら知らないことだらけでした。本書を読むと「へ~」という話が満載です。ちょっと以下に書き出してみます。


・2012年11月に全国のコンビニは5万店を超えた。かつては国内3万店が限界と言われた。さらなる限界と言われた5万店を超えても、2013年セブンは1500店を新規に出店し、ファミマも1500店、ローソンは870店。閉鎖店もあるが、2013年は、5万店に3000店が上乗せされた


・各社の状況は、セブン1万5831店(13年8月)売上3兆5000億円、ローソン(三菱商事系)1万1130店売上1兆9065億円、ファミマ(伊藤忠商事系)9481店売上1兆7153億円、1店あたりの1日の売上(12年度)&平均来客は、セブン67万円1052人、ローソン47万円873人、ファミマ50万円950人。本体の営業利益はセブン1831億円、ローソン617億円、ファミマ426億円。


・その他の中小コンビニは以下。サークルKサンクス(ユニーグループ)6424店9467億円、ミニストップ(イオン)2168店3527億円、デイリーヤマザキ(売上1兆円に達する山崎パングループ)1648店2292億円、セイコーマート(北海道特化型)1154店1846億円、ココストア731店1089億円、スリーエフ679店977億円、ポプラ713店924億円。


・コンビニは100平米に2700アイテムを並べる。売れないものはすぐに撤去する。


・ベンダーが工場を設置して1日3回の食事に合わせた配送体性が確立しない限り、セブンイレブンはそのエリアに進出しない。


・セブンのおにぎりは1日平均すると300個/店売れる。棚にフルで100個並べれるので、だいたい1日3回転する。1年間のセブンのおにぎりの売上は16億8222万個で1700億円。


・従業員がレジでバーコードの前に押してるボタンは、客の年齢と性別を打ち込んでいる。年齢は正確ではなくだいたいの年齢だが、メーカーにとってはいかに貴重な情報か。


・コンビニは全体売上10兆800億円5万店、スーパー17兆8170億円4万7000店。


・コンビニは365日24時間営業だから店舗のシャッターは下ろされたことがない。実は過去1日だけコンビニがシャッターを下ろしたことがある。1989年1月7日。昭和天皇崩御の日。


・一般的に弁当などの場合、廃棄ロスは5%程度が適正だとされる。そのくらいを見込んで多めに仕入れると、棚が埋まってちょうどいいくらいになる。しかし廃棄はオーナーの損。機会ロスのほうがマシと発注を手控える傾向が増えた。セブン本部の対策として、2009年より廃棄ロスの15%を一律に本部が負担することにした。


・セブンイレブン本部と加盟店との利益配分は、粗利の43~45%をセブン本部が取る。これは他のコンビニに比べ10%ほど高い。ただし水道光熱費の80%は本部が負担する。オーナーが経費削減のため店の電灯を暗くしたりすると、店が薄暗く、商品も薄汚れて見えるから。


・セブンの日本以外の出店数は3万5000店。15カ国。米8144店、タイ7210店、韓国7064店、台湾4867店、中国1925店など。ファミマの海外出店数は1万2708店。


その他の読書メモを。

(広告)




<1回10億円の会議>
店舗と本部をつなぐのがOFC。1人で7店ほど担当する。問題点を見つけ改善方法を提案するコンサル的な役割。孤独なコンビニオーナーは経営を相談できるし、OFCは店舗の数字が上がらなければその能力を問われる。全国に2000人いて、2週間に1回本社に集結して鈴木会長以下一堂に集まり1日かけて会議をする。2000人が集まる交通費は1回10億円。 テレビ会議をすればよさそうなものだが、直接顔を合わすと情報量が違う。数字ではわからない空気や緊張感とともにトップの信念を下に伝達する。



<セブンの歴史>
元は米国サウスランド社が始めたコンビニチェーン。1973年にイトーヨーカドーの鈴木社長がサウスランドと契約を結び、マニュアルとノウハウを導入した。米国の店舗数はガソリンスタンド併設型で8200店舗。米国は冷凍や加工食品主体の日持ちすることが前提のマニュアル。日本は弁当やおにぎり主体なので、マニュアルは一新した。

サウスランド社はオイルショックで本元のオイルビジネスで行き詰まり、日本のセブンイレブンにハワイの店舗などの売却を打診。段階的に買収し、1990年には4億3000万ドルでサウスランド株の70%を買い取った。これで本家と分家が入れ替わり、その後日本型経営の導入で、米国セブンは持ち直した。



<セブンカフェ>
セブンの1杯100円のコーヒーは2013年初年度の販売数は4億5000万杯。1店舗当たり年間3万杯1日82杯計算になる。マクドでさえ3億杯なので爆発的なヒット。フル稼働すれば6億杯いくと言われる。原価率は30~50円程度。デカンタ作り置きや、あらかじめひいた豆をカートリッジ式では香りと風味が劣化する。そのため1杯づつ挽き立てにした。コーヒー豆は三井物産と丸紅からブラジル産&グアマテラ産を調達。焙煎は東日本はAGF、西日本はUCC。コーヒーマシンの製作は富士電機。1万5000店分なので従来のマシンの4分の1の価格でも利益が出るという。アイスコーヒー用の製氷は小久保製氷冷蔵。ブランドマネジメントはユニクロを担当した佐藤可士和。



JDサウザーでSad Cafe♪ ロングランには4人目でクレジットされてましたが、実際はJDサウザーがメインで作詞作曲したんでしょうね。

サッドカフェで過ごした素晴らしい青春の日々。夢が叶うものもいれば、散るものもいる。サッドカフェの奥底に残した思いもある。青春は甦らないけど、ぼくとサッドカフェの奥底で夜中に会わない?っていうしゃれた歌です。たしかに昔好きだった人に、たまに会いたくなることはあるかもしれません。美しい思い出のままのほうがいいとは思いますが。。サッドカフェとは伝説のライブハウス「トルバドール」のこと。

2月24&25日にJDサウザーとカーラボノフがビルボード大阪でライブするので、行く気満々でした。なんなら松葉杖ついて行くつもりだったのですが、所用と重なり断念。次来るかなぁ。。。。





(広告)