1Q84 BOOK1-3 文庫 全6巻 完結セット (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/05/28
  • メディア: 文庫


まあ一言でいえば、アラサーのファンタジー純愛小説かな~。
ジャクソンブラウンのレイトフォーザスカイのような、印象的な末文でした。


「だってあなた、ここのところ立ったまま寝ている馬みたいな顔してるわよ」
どんな顔やねん。。あいかわらずの春樹節です。

「牛河が目の前のきつい苦痛に耐えられるのは、
それよりも更にきつい苦痛が世の中に存在することを身をもって学んできたからだ」
そーなんですよね~、だからみんな逃げずに自分の持ち場を死守するんでしょう。。


あと、NHKと宗教団体を、忌み嫌うものの象徴として扱ってるような気がします。
どちらも不条理だからかな。もちろん肯定してる部分もあります。
世の中には絶対的な正邪はないですから。


もともと真理をずばずばと突いてくる人ですが、61歳になりさらに円熟してきました。
人生を言葉で描ききれてます。

牛河が秀逸なキャラです。だれしも共感する人の暗部を抱え込んでいながらにして、
人の直感(第六感)はこうして磨くべしというモデルになっています。

この前読んだナポレオンヒルの本と同じやりかたで、
牛河は幼少期にみずからの第六感を磨いてました。
村上氏も世界のベストセラーをよんで、モディファイ引用したか、経験から獲得したか。。

なぞもクリアになり、きれいにFINしてますが(一部未回収)、
Book4やBook0の話も持ちあっがってます。

北斗の拳のラオウ編以降のような蛇足になるので、やめてほしいけど、
Book4はこの人の人生経験のなかにない部分になるので、
想像だけで中身あるものを描ききれるか、興味はあります。



BooK1~3を通してのテーマです。ヤナーチェクのシンフォニエッタ♪



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