全脳思考

  • 作者: 神田 昌典
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2009/06/12
  • メディア: 単行本


昨年わりと良く売れたビジネス本です。
よくある脳にいいこと系の本かと思うと違いました。
(結局、歩きましょうとかストレッチしましょうとか、本よみましょうの結論が多い)


言ってることは古典的なのですが、図説でわかりやすいです。
古典は、内容は理解できるのですが、使い方がイメージしにくい。

その点では、本書はわかりやすいマニュアルみたいなもので、
使ってみようかな、ぼくにもできるかなと思わせます。
いわゆる伝道師なんでしょう。


この本の言いたいことは2つ。

1.顧客の幸せ、人を幸せにすることから考えると結果がついてくる
→ドラッカーか。。。

2.出会いの深層背景:志を持つ人は、自然と偶然におなじ様な人があつまり高めあう。
→ユングのシンクロか。。



まず全脳思考の意味ですが、人間の脳を3つに分類します。
1.爬虫類脳:生きるための脳、脳幹・視床下部
2.哺乳類脳:感じるための脳、大脳辺縁系
3.人間脳:考えるための脳、大脳皮質


次に、2.は快・不快を感じる部分で、当然人は快なことは一生懸命にやる。
やる気ホルモンも出て発想も豊かになる。

そのためには、顧客であったり、身近な人を連想して、
その人が幸せになるようなビジネスプランを考えましょう。

そうすれば、従来の3.を中心とした思考法と変わり、
2までつかった全脳的な豊かな発想法ですよ。ということらしいです。

ネーミングの勝利か。。

ちなみにぼくも全脳思考で、ある案件を考えてみましたが、
むつかし~。顧客の幸せを追求すると、社内が不幸になる(笑)


万能ではありませんが、使えるときは使える。

この人の特徴は、一流のマーケッターなので最新のネタが満載なのと、
従来の分析手法(いわゆる企業研修なんかで学ぶ手法)がちりばめられてるので、
その方面ゼロからの人は一読をお奨めします。

ちなみに分析手法とは、暗算より筆算のほうが答えが出やすいのと同じで、
ツリーやマトリクス(2x2の表)に分類して紙に書いたほうが発想が出やすいというだけのことです。

その分類の仕方で、たいそうな学者の名前がついてたりするので、お笑いなんですが。
すいません。なんでも紙に書くのはだいじですね。

結局、分析手法も、ニーチェの人間は自分の中から発想やらなにかをくみ出してる。
につながる「きっかけ」なんでしょう。
ということは、自分を豊かにしないと、なにもでてこないということですね。
あ!これもニーチェか。。




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