ネットテレビの衝撃 ―20XX年のコンテンツビジネス

  • 作者: 志村一隆
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2010/10/22
  • メディア: 単行本



【ネットテレビの衝撃/志村一隆 10年10月初版】

今年の7月にアナログ放送は終わります。
我が家も3台テレビがありますが、ケーブルにつないだ1台だけは生き残ります。
あとはWII&PS3専用のモニターに成り下がります(笑)

もうすでに地上波民放はほとんどみてません。
夏場に某人気球団のスポーツ中継をおっサンテレビでみるくらいです。
あとはケーブルで、音楽系、ナショナルジオグラフィックや、ニュースチャンネル等を見ています。

2台目を地デジにしようか(うちの地域のCATVの配信形態がパススルー方式なので、
一応地デジ対応TVさえ買えば見れるようです)考えてたのですが、
最近話題のグーグルTVはいかがなものかと読んでみました。

あちゃ~これはTV局はつぶれますな。。というか今の高給待遇は無理でしょう。
一応この本では10年は生き残るかもと。。

ぼくは思うのですが、TV局というのは、ショバ代をとるヤクザみたいなものかと。。

国民の共有財産である電波ですが、日本はオークション方式でなくて、国の裁量方式です。
ちなみにOECD加盟国の2/3はオークション方式のようです。
TV局は携帯の1.4倍の周波数を占有しながら、電波利用料の負担割合は、
「携帯:80%、テレビ局:5%」のようです。

普通に考えれば、庶民の負担してる携帯の利用料を下げて、TV局の負担率を上げるべきでしょう。
立派なメディアなら存在しても価値がありますが、
反日偏向報道を続ける、TBS,朝日、NHKはなくなっても僕は困りません。
ぜひ電波利用料の負担割合を変えて携帯代を下げて欲しいですね(笑)

不当に安価で占有してる、公共の電波というメディアを使って、
コンテンツは下請けに激安でつくらせて、平均年収13百万以上とかいうのは、
ショバ代とってるヤクザよりえげついかも。。

今後伸びる通信ビジネスと、オークションで正当に電波使用料を競争して、
ビジネスを展開して欲しいです。税収もUPするし言うことなしです。
アメリカの08年の700MHzオークションは192億ドルで落札です。
日本で同様の事があれば経済規模から推定して1兆円程度の落札価格とすれば、
消費税0.5%に相当します。



この本からのテレビの近未来イメージは以下。








映像コンテンツは、TV局が放送するものだけでなく、
ユーザーが好きなときに取り出してみるオンデマンドなサービスとなります。
ネットTVには、CGM、プレミアムコンテンツが映像としてだけではなく、
音楽やテキストといろいろな形で入ってきます。

家庭の居間にあるTVは、パソコンのようなタイプになるでしょう。
ゲーム機をつなげなくても、ゲームができるようになります。
リモコンはチャットや検索のためにキーボードがついた、ゲームコントローラーのような形です。

そうした時代はTV画面を独占して、
放送を通じてコンテンツを提供していた放送局の役目は縮小します。

映像番組はオンデマンドで見るのが普通になるので、そういった機能を提供できる、
フールーやユーチューブ、それにネットフリックスのような映像配信プラットフォームや、
パンドラのような音楽配信プラットフォーム、
それにジンガやフェースブックのようなゲームやSNSが、放送局の地位を奪います。

大量にあるコンテンツを発見するための検索ツールや、レコメンド機能、
好きなコンテンツをまとめるリスト機能は、プラットフォームが提供し、ネットテレビに装備されます。
グーグルはアンドロイドをテレビだけでなくいろいろなデジタル機器に無償で使ってもらい、
行動分析を行うとともに、家庭内で広告ビジネスをするでしょう。

ネットテレビのコンテンツは放送波からではなく、インターネットを通して配信されます。
ですから、電子書籍リーダーやパソコンなどどの端末で書籍や映像を見ようがそれほど変わりないように、
ネットテレビ自体の付加価値が消え、格安の端末が出回ります。

技術的な優位性はテレビ受信機自体から、映像フォーマットなどの差になります。
それもブライトコーブなどのオンライン映像配信プラットフォーム企業が変換してくれるので、
ユーザーは意識することもありません。どの端末でみるかよりも、
なにをみるかというコンテンツの競争になるのです。
09年に地デジ移行完了したアメリカでは、タイムワーナーなどのメディアコングロマリットは、
メディアを捨てて、コンテンツをユーザーに直接販売するビジネスに立ち返っています。



以下に読書メモを。米国のサービスがうらやましいです。


<ネットフリックス>
アメリカの10年のeビジネスの消費者サービスランク1位です。
月額750円程度で、DVD宅配とネット配信が無制限に視聴できます。

ネット配信は、パソコンでも見られますし、WIIやプレステをネットにつなげて、
ふつうにTVに接続すればみられます。(オーバーザトップすればゲーム機も不要ですが)

DVD保管スペースも、録画機も不要になります。
これに比べれば、ツタヤディスカスも霞んでしまいます。




<フールー>
アメリカの全国ネット大手テレビ局の番組は、すべて放送翌日にインターネットに無料公開されます。
しかも大手4局のうち3局はフールーにいけばすべて見られます。

フールーはユーチューブの対抗馬で、プロのつくる映像で広告モデルを成功させようとしています。
これが10年6月に有料化(月額820円程度)されました。
フールーはパソコン限定でしたが、ネットTVの登場でその前提が崩れたからです。




<ウルトラヴァイオレットという究極の映像クラウド配信>
一度買えば、どこでも見られます。ケータイ、TV、パソコンあらゆるフォーマットで見ることが可能です。このサービスはどこでも見られるだけでなく、「一生見られる」配信権をユーザーに販売するものです。

ソニー、東芝、マイクロソフト、FOX,NBCユニバーザルなど48社が参加し、
そのフォーマットはケーブルTV,モバイルIPTVなどあらゆるフォーマット対応すると、
10年7月に発表しました。


この前MTVでみて、歌うま!
と思ったアダムランバートのアメリカンアイドル8の時のオーディション映像です。
右端にいるいつも辛口のおじさんが、あぜんとした顔してるのが痛快です。
結局、彼は準優勝するのですが、クイーンのボーカリストとして誘われたそうです。
そりゃこんだけうまかったら、そうなるでしょう。



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