「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱

  • 作者: 鈴木貴博
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2011/06/07
  • メディア: 単行本


【ワンピース世代の反乱、ガンダム世代の憂鬱/鈴木貴博/11年6月初版】
日経BPの連載に加筆修正した本。作者の鈴木貴博はボストンコンサルティング出身で、
現在は経営コンサル&コラムニストの49歳。

題名につられて読んでみた本です。いわゆる世代論です。
団塊の世代には、あしたのジョーや鉄腕アトムが人生観に影響を与えた。
40代はガンダム世代、20代はワンピース世代と位置づけています。

今の管理職世代であるガンダム世代は、不条理に感じたり嫌なことがあっても、
「行きまーす」と辛抱しながらやっていく縦社会的世界観をもってる世代。

一方でワンピース世代は自由や仲間を大事にする。
携帯世代で仲間とのコミュニケーションも緊密で、ヨコ社会的世界観をもつ。
尾田栄一郎は少年モノなので「作中で恋愛を描かない」というポリシーをもっているが、
草食男子はワンピース世代とまったく被る。

世代の性格を形作るフレームは以下です。
少年期から10代にかけてブームとなった物事が、その後の人生観や行動規範に影響するとの事。

少年期:9~12歳⇒人生観に影響
ティーンエイジ:13~19歳⇒行動規範の原型
青年期:20~23歳⇒行動規範の完成


<ガンダム>
1979年に本放送開始。本放送の結果は不振。
スポンサーの意向で放送予定は短縮され10ヶ月43話で打ち切りになった。
放送終了後から中高生ファンから話題が高まり、
1981年に劇場版アニメが公開されると一大ブームを巻き起こした。

ガンダム作品は多数あるが狭義には、続編のZガンダム、
1988年に劇場公開された逆襲のシャアまでが「機動戦士ガンダム」シリーズ作品とされる。


<ワンピース>
1997年に連載開始。その後14年間現在に至るまで長期連載を続け、
日本漫画史上最大の人気漫画となった。
単行本の累計発行部数は2億5000万部、
64巻の初版部数は400万部でどちらも日本記録である。

ファーストガンダム不振だったのでしょうか。僕の周りはガンダムはみんな見てて、
翌日になると、ククルスドアンってなんや、とか、アバオアクーってなんやとか、
学校でわいわい言ってました。次のイデオンになるとみんな見なくなりました。
ガンダムのリアルさが突出してたのだと思います。
ちなみにガンダムも面白かったですが、ぼくの場合はヤマトのほうが心に響きました。
それを見た時期によるのかもしれませんが。

ワンピースは毎週息子のジャンプで楽しみに読んでます。
ノアからポセイドンがでてくるのじゃないかとハラハラしている今日この頃です。

ワンピやガンダムを再認識するという意味では楽しい本ですが、
鈴木氏は財政破綻論者なのでそこを前提とした分析となり、
近未来シュミレーションの部分はもうひとつでした。



「永遠にアムロ」



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