ザ・ビジョン 進むべき道は見えているか

  • 作者: ケン・ブランチャード
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2004/01/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


【ザ・ビジョン/ケンブランチャード/2004年1月初版】
必須ビジネス書101冊で薦められていた本です。
ビジネス童話というか、物語を読んでいくとビジョンの立て方の極意がつかめるというものです。

離婚した専業主婦エリーが、中堅保険会社の経理で働き始めます。
その会社では毎朝ジムという人物からEメールがきます。

内容は人生の意義を語る寓話だったり、社員の手術の成功を知らせるものだったり。

ジムとは誰なのか回りに聞けないまま、ある日彼女は仕事を覚えるため朝早く会社に来ます。

会社には鍵がかかっていて、ひとつだけ開いている裏口から彼女は入ります。
そこでコーヒーを飲んでいた人物の、やさしい瞳に安堵感を覚え、
彼女は身の上話を一気にしてしまいます。その人物がジムでその会社の社長でした。

ジムの人柄に魅かれ、次の日も会社に朝早くから来た彼女は、持ち前の資質の高さからか、
やがて社長と会社のビジョンを練り上げるようになります。

社長と一般社員が会社のビジョンを一緒に練り上げることはないだろう、
まだ釣りバカ日誌のほうがありえる、という突っ込みはおいて、離婚のどん底から、
家族のトラブルや、ロマンスなんかを絡めながらエリーの成長が楽しめます。

たぶんみなさんがよくわかっているビジョンについて要約すると以下。

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会社や研修なんかで、ビジョンとは何か談義になる事がむかしあったので、
この本からの自分用の備忘メモです。

・ビジョンとは目指すべき目標と方向性。

・ビジョンの3つの要素:有意義な目的、明確な価値観、未来のイメージ

<有意義な目的>
わが社の真の目的、自分の真の目的とは何か。
たとえば普通のニュース番組の目的は娯楽の提供だったりするけど、
CNNは情報をスピーディに提供することが目的。

目的とは何か:
・なぜという問いに答えるもの
・みなのやる気を起こさせるような組織の存在意義。
・顧客の視点にたった組織の真の使命。

仕事の目的で有名な寓話。
建設現場の3人の労働者に何をしてる?と聞いた。
③を答えた労働者が一番仕事をがんばっていた。

①レンガを積んでいる。
②時給2ドルで働いている
③大聖堂をつくっている。




<明確な価値観>
・価値観とは信念や理想のこと。
・自分の価値観に従って行動しているときは、人間は誇りがもてる。
・価値観は羅針盤。価値観を目安に判断や行動を選択する。
・価値観には優先順位をつけることが大事。たとえば安全と利益のどちらを優先するか。




<未来のイメージ>
あいまいでなく、はっきりと思い描ける最終結果のイメージ。

好例は以下のマーティールーサーキング牧師の、有名な「私には夢がある」

『私には夢がある。いつの日かジョージアの赤土の丘の上で、かつての奴隷の息子たちと、
かつての奴隷所有者の息子たちとが、ともに兄弟としてテーブルにつくことを・・

私には夢がある。いつの日か私の幼い4人の子どもたちが、彼らの肌の色によってではなく、
人格の中身によって判断される国に住むようになることを・・・

私には夢がある。いつの日かアラバマ州で黒人の少年少女が、
白人の少年少女と手に手を取り合い、兄弟姉妹のようにともに歩むようになることを・・・

われわれは、黒人も白人も、ユダヤ教徒も異教徒も、プロテスタントもカトリックも、
すべての神の子が手に手をとり、古い黒人霊歌の一節にあるように、
「自由だ、ついに自由だ。全能の神よ、感謝します。ついに我々は自由になったのだ」
と歌える日の来るのを早めることができるだろう。』



ビリーホリデー⇒キング牧師⇒ジョンレノン⇒ボブマーリー⇒U2
今は誰がアイコンとして、メッセージをついでるのでしょうか。

U2でMLK~マーティールーサーキング牧師に捧ぐです。
今夜は眠れ あなたの夢が実現しますように。ゴッホの「星月夜」が印象的です。


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