約束の日 安倍晋三試論

  • 作者: 小川 榮太郎
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/09/03
  • メディア: 単行本


【約束の日 安倍晋三試論/小川榮太郎/12年8月初版】
12月26日に発足する安倍内閣。いまだに思う5年前の安倍叩きはいったいなんだったんだろうと。民主党政権へのマスコミのおざなりの批判を見てると、本当に何だったんだろうと思います。

安倍総理の前回の戦いはあまりにも無謀でした。戦線を拡げすぎて敵を作りすぎました。ふつうは一内閣一仕事です。戦後レジームからの脱却は、日本人が日本人を取り戻す壮大なビジョンで、安倍総理の心の師である吉田松陰や、三島由紀夫をも彷彿とさせます。

まず教育と憲法でマスコミを敵に回し、故・松岡大臣のような突っ込みどころ満載の閣僚をかばい続けながら、次に公務員制度改革と社保庁解体に挑んだのですから。

26日の所信表明が楽しみです。基本的には以下の公約を集約したようなものになるのでしょうけど。
http://special.jimin.jp/political_promise/
まず復興、次に経済再生、教育再生、そして憲法改正。

故・三宅久之は言いました。「今、日本をなんとかしたいという高い志を感じる政治家は、安倍元総理のほかに見当たらない。私は政治記者、政治評論家の最後の仕事として、安倍再生プロジェクトの陰の後見役になれれば、と願っている。政権実現までを見届けることができなくても、少なくとも、日本の未来に貢献できることだと信じています」

いよいよ戦後政治史では、吉田茂以来の総理経験者の再登板です。

以下に読書メモを。








<安倍総理の病気について>
潰瘍性大腸炎という持病がある。この病気は厚労省が特定疾患に指定している難病で、原因が解明されていない。「本来は病原菌など外敵から体を守るはずの免疫機能が、自らの腸粘膜を攻撃する『免疫異常』が一因とされる。炎症がひどくなると潰瘍になり、腸壁が破れることも。主な症状は腹痛や下痢、血便だ」

最初に発症したのは17歳の時だったが、病名をきちんと診断されたのは神戸製鋼勤務時代のことだった。初めての発症以来、年に一度この病気に悩まされてきたという。

自民党国対副委員長時代、三ヶ月入院した時が、最もひどかった。食事ができずに点滴の日々が続き、体重が激減した。地元では「癌でこの先長くない」とまでささやかれた。

政治家にとって病気は極めてデリケートな問題だ。病名は公表したほうが良いという意見もあったが、安部は公表に踏み切らなかった。父親の晋太郎が晩年癌に侵されながら、外務大臣を務める姿を間近にみて、政治家と病名公表の難しい実情を知っていたからだろう。

その後治療法も発達し、2000年に症状が出たのを最後に体調は万全になったため、病気を克服できたと判断し、総裁選に立候補した。

5年前はその潰瘍性大腸炎の血液反応はなく、機能性胃腸障害となり、お粥や点滴を受けながら激務をこなしていたが、ウイルス性の大腸炎を併発し症状は深刻化した。

現在アサコールという薬を飲むようになってからは、30年来の持病だった「潰瘍性大腸炎」は治癒し10数年ぶりに酒も飲めるようになったとのこと。



<戦後5大長時間審議>
岸内閣の日米安保改定、佐藤内閣の沖縄返還、細川内閣の小選挙区制度導入政治改革、小泉内閣の郵政民営化構造改革、安倍内閣の教育基本法改正・教育三法、を指す。岸の日米安保と佐藤の沖縄返還、安倍の教育再生はいずれも、戦後日本の国力回復の柱をなすと言える。それらが祖父岸信介、その実弟佐藤栄作、岸の孫安倍晋三という血族によって実現されたのは、奇しき縁だ。



翼を広げて飛び立つ時が来たんだ♪
さあ、やり直そう♪
ジョンレノンでスターティングオーバー♪