だれでもわかる居酒屋サッカー論 日本代表戦の観戦力が上がる本

  • 作者: 清水 英斗
  • 出版社/メーカー: 池田書店
  • 発売日: 2013/10/18
  • メディア: 新書


【居酒屋サッカー論/清水英斗/13年10月初版】
サッカーのことをほとんど知りません。完全に野球脳です。ワールドカップで日本代表が勝つより、某関西球団が勝つほうがうれしかったりします。単純にそういう環境で育ったということでしょう。野球マンガ全盛だったし、広場で野球して遊ぶことが多かった。

甲子園でビールを飲みながら、監督になった気分で作戦のことをワイワイ言うのが好きです。「ここで送りバントはないやろ。和田はアホか」とか。シンキングベースボール。ビールが進みます^^

サッカーのシステムのことや、なんで本田がいないと弱いのか、香川ってどうなん、とか何点か疑問があったので読んでみました。う~ん。将棋みたいですね。居飛車なのか、中飛車なのか。同じ戦力でもどこに集中するのか。守り重視なのか、攻撃重視なのか。そういう要素で全然変わってくる。将棋みたいに、戦型の相性もあります。矢倉に右四間飛車とか。そうくるならこちらも戦型を変えないといけない。戦型を変えると選手も変えないといけない。

ワールドカップイヤーなので、サッカーの話題が多くなります。こういう本を読んでおけば、多少シンキングサッカーができるようになるかも。居酒屋でも楽しめると思いますよ。

以下に読書メモを。






<2013年に入って急激にコーナーキックCKからの失点が増えた理由>
11~12年は2年間でわずか1失点しかなかった。遠藤の問題。遠藤のポジションはCKの守備における城壁の役割を果たす。彼は他の選手とは違い、マークする相手を持ってない。そしてボールだけに集中し、とにかく入ってきたボールを片っ端から跳ね返す。そのために立っている。

ところがカナダ戦とヨルダン戦の2失点において、遠藤はボールに触れないどころか、ほとんどボールに反応していない。城壁が機能せず、どんなクロスでもスルスル城内に侵入されるようでは、城を守る兵士たちはたまらない。

実は11~12年の間、ザックジャパンでこの城壁を担当していたのは本田圭佑だった。本田は理想的な城壁だ。182センチと日本代表の中では長身を誇り、フィジカルも強く、飛び込んでくる相手選手に対して一歩も引かない。しかもボールの落下地点の予測が早いため、守備範囲も広い。本田には目立ったデメリットがない。日本代表というパズルの中で、1人3役、4役を果たせる貴重なピースだけに、彼が抜けたときの影響は計り知れない。本田と同じ形をしたピースが他にないのだ。


<遠藤問題>
遠藤は素晴らしい。トラップやキックといった基礎技術は日本人最高峰。さらに視野の広さ、試合の流れを読むゲームメークも他の選手とは比べ物にならない。フリーキックという飛び道具もある。長所は世界にも通用する。しかし34歳。ピークは前回ワールドカップの前年まで。それ以降は鋭い読みは衰えないものの、純粋に走力や身体能力が衰え、アリバイプレーが増えている。アジアの戦いでも外国人選手にあっという間に跳ね飛ばされるか、あっさりと振り切られてしまう。

長篠の戦いで鉄砲の弱点を防いだ馬防柵。遠藤の回りは通常は今野、長谷部、長友といった日本有数のハードワーカーが揃っている。彼らは球際の競り合いやボール奪取に強く、遠藤はこぼれ球を拾う役割に集中しやすい。しかし世界を相手にすると、日本のハードワーカーたちにも余裕がなくなる。鉄砲(遠藤)が馬防柵ごと潰されてしまう。世界との対戦を攻守両面でイメージしたとき、遠藤の長所を活かす余裕があるのか。

ザックはポスト遠藤をどう考えているのか。遠藤と同質のタイプを置いて試すというトライはあまり見られない。遠藤の長所を削ってでも、日本選手の中で守備が出来るボランチを2枚並べるというパターンが考慮されているのかもしれない。ラトビア戦の長谷部+細貝の場合などは、タイプ的に組み合わせのコンセプトそのものが変化する。遠藤のように中央で緩急を付けるゆっくりとした攻撃ではなく、よりサイドから縦にスピード感を増していくスタイルだ。それはザック本人が元々志向するスタイルでもある。


<3-4-3と4-2-3-1の違い>
ザックは3-4-3を志向する。4-2-3-1と比較すると、前者はサイドに3名ずつ、後者はサイドに2名ずつになり、片サイドで1人分多くなる。その数的優位を生かしてサイドを突破するのが3-4-3の利点。

3-4-3は現在のザックジャパンの選手の特徴にあまり合ってない。(4-2-3-1にいる)トップ下がいないので、遠藤と長谷部はいつもより強く前へ出て、相手のボランチにプレスをかけなければならない。そこをかわされたら、バイタルエリアへ素早く戻らなければならない。そのような鋭い上下動が必要なポジションなら、遠藤より細貝のほうが合っているかもしれない。


<トップ下が本田と香川での違い>
本田や中村憲剛は中盤タイプ。香川はシャドーストライカー。前者はボールを受けて味方を使う展開を得意とする。香川は自らがコンビネーションで飛び出していく仕掛けを得意とする。香川がトップ下の場合は、中央が仕掛けのメインになるため、両サイドハーフが香川に距離を近くした状態で攻撃を仕掛けていく。また香川自身もどんどん飛び出す。そうなるとボールを奪われたときに両サイドハーフがスタートポジションの守備に戻る距離が長くなるため、負担が増す。

そこでザックが期待したのが乾だ。フランクフルトでプレーし、1試合のスプリント回数はブンデスリーガーでトップクラスの数値をはじき出している。そのような乾の能力が香川トップ下の相棒には必要だ。逆に言えば香川が左サイドハーフの場合は、乾の出場は薄いと見ていい。ザックは香川トップ下と乾サイドハーフをセットとして起用する。攻守のバランスにはかなり気を使う監督だ。システムは選手の個性が正しく組み合わされなければならない。

一方、本田がトップの場合は、自らがそれほどディフェンスラインの裏へ飛び出すわけではない。常に足元で縦パスを受けるポジションを取りつつ、サイドの選手がボールを持ったら中央から寄ってパスコースをつくりサポートする。そして最後の最後にゴール前へ出てフィニッシュに絡むイメージ。展開型の本田の場合、キープ力があるため、サイドの攻撃力を生かしやすいのが大きなメリットだ。サイドバックもオーバーラップしやすく、サイドハーフに入った香川も前を向いてプレーすることができる。


<ブラジルワールドカップ行きを考えてる人へ>
英語がまったく通じない。ホテルのフロントでさえ通じない。英語で返すと数字すらも通じない。ポルトガル語を覚えるか、スマホの翻訳や辞書を使いこなしたほうがいいだろう。

ただスタジアム周りにい行くと、たくさんのブラジル人が英語で話しかけてくる。貧富の差が大きいブラジルは、コンフェデのチケットが買えるような観客は、ふだんから高水準の教育を受けている。日本のような横並びの教育を受けて育つ社会とはまったく違う構図だ。

インフラや公共システムも未成熟。特に交通システムは杜撰で、ザックが飛行機で移動するとき30番の座席チケット
をもって機内に入ると、座席が29番で終わっていたという笑えない話もある。見に行く人は、トラブルも含めて楽しむ余裕が必要だ。


トロピカルフルーツの味♪
ロマンチックなポルトガル語
木製フルートのメロディ
夏のそよ風にからむサンバ
Rioでの唯一の夢は・・・

ジェームステイラーでOnly A Dream In Rio♪ 




韓国では「旭日禁止法」が成立したたら、着れない服ですよね。素案では1年以下の懲役か30万円ぐらいの罰金になりそうです。タマラン国やなぁ。誰かどないかしてください。。

(アディダス)adidas 日本代表 ホーム レプリカジャージー S/S

  • 出版社/メーカー: adidas(アディダス)
  • メディア: ウェア&シューズ



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