中国崩壊前夜: 北朝鮮は韓国に統合される

  • 作者: 長谷川 慶太郎
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2014/04/18
  • メディア: 単行本


【中国崩壊前夜/長谷川慶太郎/14年5月初版】
最近ライブドアニュースをよく読むようになりました。なんといっても3行でニュースを要約してるのがいい。気になるニュースだけクリックして中身を読んでます。

影響されやすい性格なので、マネしてみます^^。3行は無理ですが。



・中国は今後の数ヶ月、もしくは1年以内に旧ソ連のように崩壊する。

・理由はバブル崩壊。セーフティネットのない中国では、企業の倒産→生活できない、暴動となる。

・日本の株式市場はその影響で大きく下げる。60%が海外投資家で、彼らは中国市場の日本に与える影響を大きく見てる。

・ソ連が東ドイツを見捨てたように、援助する余裕がなくなり北朝鮮を見捨てる。韓国だけでは支えきれず、国際社会は日本を頼ることになる。

・中国は単一共和国から、7つの軍区の独立、内戦を経て7つの共和国からなる連邦制へ移行する。連邦制は各国独自の経済・財政政策、公務員に対する処遇等々を決定できる。ただ連邦政府樹立まで5年かかるか10年かかるかそれはわからない。


・日本は中国の混乱と内戦には一切関わってはいけない。各地の共和国がおいしい条件をつけて日本にすりよってくるが(資本と技術がほしい)、歴史の教訓を思い出すべし。中国国内の内紛に万が一にも介入すると、その行き着く先は、昭和20年8月15日であると明確に認識すべきである。



この人87歳なのにすごい情報力だと思ってましたが、自らの会社で調査員を10数名雇ってるのだそうです。もちろん人脈も豊富でいろんな戦後史にも絡んでて、この本にも一端が書かれてました。

本書で違和感があった部分は、TPPは推進派、日米同盟は鉄の結束で有事の際には米軍は日本を必ず守るとみてる、の2点です。元は共産党員でしたが、今は親米なんでしょうね。

末文を読んでてふと思ったのですが、この方には長生きして欲しいです。

以下に読書メモを。

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<中国の造船業界>
倒産旋風が吹き荒れている。「五大造船所」とうたわれた沿海部の巨大な造船所は、すべて工場閉鎖の憂き目にあっている。

船舶の売買には、必ずシッピングローンという延払いをつける商慣行があるが、凄まじい金融収縮が起きている中国では、そのシッピングローンをつけるファンドがない。カネがないのでそれはみな造船所の持ち出しになってしまう。従来それをファイナンスしていたのがシャドーバンキングだったのだ。

皮肉なことだが、中国でキャンセルになった造船の注文が日本に回ってきて、日本の造船所を喜ばせている。シッピングローンをつけられるのは日本だけだからである。



<北朝鮮No2の粛清理由>

中国の瀋陽軍区とのパイプ役だった張成沢が粛清されたのは、長年の対立において、中国の共産党政府が人民解放軍を押さえ込むことに成功したことを示す。

人民解放軍が中央政府に屈することになった理由は何か。それがシャドーバンキング問題である。

正規の銀行でないシャドーバンキングの出資者や経営者の多くが、実は人民解放軍の幹部たちだった。瀋陽軍区の幹部たちもシャドーバンキングへの出資、経営を行っていた。彼らはみな今回のシャドーバンキング問題で窮地に陥る事態になった。

これを絶好のチャンスと見た習近平は、軍関係者が出資しているシャドーバンキングを救済する。これで軍を押さえ込み、主導権を取り戻すことに成功した。

習近平は自らが勝利したことを内外に知らせるためにも、瀋陽軍区とのパイプ役であった張成沢を粛清しなければならなかった。張を連行する画像が異例とも言える形で繰り返しテレビで放映されたのも、習近平ら北京政府の指示があったと見るべきだろう。



<中国の空母遼寧の実力>
遼寧には35機の艦載機搭載能力があるが、実際に遼寧から戦闘機を離発着できるパイロットは5人しか存在しない。

米軍の空母ニミッツは、80機の艦載機を搭載しているが、空母に乗っているパイロットの数は200人にもなる。米軍は三交代制で艦載機の運用を行っている。高いレベルの維持運用に至るまで、米軍は訓練中に何度も事故を起こし、多くの犠牲を払っている。

格好だけ真似してみても、一朝一夕には実効性のある戦力にはならないのである。



<中国の電波警察>
中国の携帯電話は2013年1月末で7億台。インターネット端末は1億3000万台を超えている。政府としてはこれを放置すると、共産党一党独裁体制の基盤が危険にさらされる。

そこでネット情報を封じ込めるために巨大な「電波警察」を組織した。この組織に所属している人数は公表されたことはないが、専門家によると、おそらく50万人近い人間が、常時携帯電話とネットで発信される情報の内容をチェックしていると。



<喝采を浴びた習近平の「宴会退治」>
腐敗防止のために、豪華な宴会を禁止した。1ヶ月のうちに同じ店で3度以上チェックを受けた幹部は首が飛ぶなど、きわめて重い処分を科した。この影響で高級店から大衆店への転換が続出した。

日本にもこの政策は影響した。大間のマグロが2013年の入札は1億5500万円だったが、2014年は736万円と急激に値下がりした。中国のすし屋が応札せず、日本のすし屋だけの応札だったので、もとの値段に戻った。


⇒バブル崩壊^^



<14年2月のケリー国務長官の訪中と訪韓の目的>
北朝鮮問題への対応協議。ケリーは習近平には「北朝鮮を投げ出さないで欲しい」と説得し、朴クネに対しては「北朝鮮問題では日本の協力が不可欠になる。従ってこれ以上反日を続けるのはやめなさい」とたしなめた。

ケリーが北朝鮮の現状維持を強く望んだ理由は、いま北朝鮮が急に放り出されたら、アメリカもそれをコントロールしきれないと思っているから。危惧しているのは軍の反乱やテロ。

14年3月の日米韓首脳会議でのオバマの主眼は、北朝鮮崩壊に備えて日本が韓国に支援の態勢をとらなければ、韓国もやっていけないことを十分理解させることだった。

⇒安倍総理の靖国参拝を米国が非難する理由はこれかな。だけどもう日本人の嫌韓感情は元に戻らないような気がします。子供じみた感情かもしれませんが、朝鮮統一に日本がカネを出すことに反対です。



<ウイグル地区について>
ウイグル地区は、中国にとって最大のエネルギー供給源である。天然ガス生産で80%、原油生産で60%を占める。天然ガスは4300キロのパイプラインで上海まで送られていて、それが上海の発電能力の40%を支えている。なお地元のウイグルでは使うことはできない。


自治区の住民2000万人のうち半分はウイグル族。彼らが反乱を起こして天然ガスを止めることになれば、中国経済が麻痺してしまう。中国政府はどんなことがあろうとウイグルを手放すつもりはないし、独立などけっして認めない。


ウイグルは万里の長城の外側なんですよねぇ。というか左端よりまだ北西に位置します。

フィリップベイリーでチャイニーズウォール♫ 今聴くと爽やかでいい楽曲です♫
1984年の作品ですが、MVに描かれてるこの頃の中国は、のどかでいいですね^^
歌詞は単なるラブソングです。

関連記事:
【テレビに映る中国の97%は嘘である/小林史憲/14年2月初版】
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【2014年~世界の真実/長谷川慶太郎/13年7月初版】
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【戦わずして中国に勝つ方法/矢板明夫/13年5月初版】
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【2030年世界はこう変わる/米国国家情報会議編/13年4月初版】
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【日本経済は中国がなくてもまったく心配ない/三橋貴明/13年3月初版】
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【中国人「毒婦」の告白/田村建雄/11年4月初版】
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【中国がなくても、日本経済はまったく心配ない/10年12月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2011-02-12

【中国分裂7つの理由/宮崎正弘/2009年9月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2010-11-20



チャイニーズ・ウォール

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2013/07/24
  • メディア: CD



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