U理論――過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術

  • 作者: C オットー シャーマー
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2010/11/16
  • メディア: 単行本


【U理論/オットーシャーマー/10年11月初版】
忘年会シーズン、みなさまには如何おすごしでしょうか。
不況で忘年会が減った方もいらっしゃるでしょうし、
どこ吹く風で今月は20回も忘年会という豪傑もいるでしょう。

最近よく思うことは、本はいくら読んでもどんどん忘れていくという事です。
勝手に禅の十牛図みたいなものかなと思っています。忘牛存人であることを願います。
(参考サイト:http://www.tees.ne.jp/~houjuzan/jugyuzu.html

必須ビジネス書101冊にも上げられていた、U理論読んでみました。少し前ですが。
「経営学の範囲を超えた過激な理論。経営思想にスピリチュアルをもたらす」
スピリチュアルは好きなので(アホです)、図書館へ購入申請。はじめて断られました。
3500円を超える高い本だからとか。だけど県内の図書館から取り寄せてくれました。
分厚い、600pもある・・・。

翻訳本だからということもあるでしょうが、かなり難解です。
ピンとこないところはどんどん読み飛ばしました^^;

ぼくが感じたのは、以下の5人と同じようなことを言ってると。ドラッカー、ユング、
ナポレオンヒル、デールカーネギー、神田昌典(こちらがフォロワーでしょうけど)等。
集約すると、

・顧客の幸せ、人を幸せにすることから考えると結果がついてくる。

・志を持つ人は、自然と偶然におなじ様な人が集まり高めあう。



U理論の底(源につながる)の部分は、集合的無意識なのかな。

集合的無意識は、村上春樹がうまいこと言ってます。過去記事からのコピペですが。

「人間の存在というのは、二階建ての家だと僕は思ってるわけです。
一階は人がみんなで集まってごはん食べたり、テレビ見たり、話したりするところです。
二階は個室や寝室があって、そこに行って一人になって本読んだり、一人で音楽聴いたりする。
そして地下室というのがあって、ここは特別な場所でいろんなものが置いてある。
日常的に使うことはないけれど、ときどき入っていって、なんかぼんやりしたりするんだけど、
その地下室の下にはまた別の地下室があるというのが僕の意見なんです。
それは非常に特殊な扉があってわかりにくいので普通はなかなか入れないし、
入らないで終わってしまう人もいる」


⇒補足すると、一階が五感、二階が意識の部分、地下室が心理学では無意識、仏教では末那識。
地下二階は心理学では集合的無意識、仏教では阿頼耶識。


以下に読書メモを。

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<リーダーシップ>
リーダーシップとは、誰よりもよく全体に耳を傾ける能力のこと



<アイデア>
述べられたすべてのことは、誰かによって述べられている。



<フランシスコヴァレラの子猫の実験>
子猫は生まれて数日たたないと目がみえない。生まれたばかりの子猫を二匹一組にし、
一匹の背にもう一匹を乗せた。どの組も移動できるのは下の猫だけで、
上の猫は同じ空間の動きを経験するが、足は動かさなくてすむ。

この実験の結果、下の猫はまったく普通に目が見えるようになったが、
上の猫は見えないままか、見る能力の発達が著しく劣っていた。
実験は知覚は受身ではできないことを明らかにした。
知覚は身体が積極的にかかわる活動なのだ。

会社は上の子猫として、専門家やコンサルタントを雇い、
世界がどう動いているか自ら見出すかわりに、彼らに教わろうとする。
自分の足で動いてない(仕事してない)外部の人間には真の解は見つからない。



<リーダーの仕事>
リーダーのほんとうの仕事は、人々が「観る」ことを助け、ともに「観る」こと。
個人と組織の観る能力を高めること。
リーダーの第一の仕事はビジョン、目標、方向を示すことではない。
えてして視野の狭い考えをリーダーが説いてまわることが多い。
マイナス要因となるケースが多いのだ。



<最良の質問>
スタンフォード大学の人気講義(マイケルレイ)での創造性を引き出す二つの根源的な質問。
「自己とは何者で、私の成すべき事とは何なのか」

⇒言い換えると、自分の得意なことは何か。それを活かして貢献できることは何か。
「ワンピース」でサンジがウソップに言いましたよね。
エニエスロビー編でロビンを救出するときに。あれはいい話でした。
内田樹がワンピースを現代の聖書という気持ちがよくわかります。



<助け>
偶然のように助けが現れることを「シンクロニシティ」と呼び、
Uプロセス全体はまさにシンクロニシティ、つまりこの深い意図の流れに入り、
その流れととともに行くこと。

⇒結婚するパートナーとは、シンクロニシティがあると思います。
秋元康も「シンクロニシティ」という言葉は使ってませんが、
奇跡的な偶然の一致が何件か重なり、結婚を決めたとか言ってました。

p.s. 恋は人を盲目にするが、結婚は視力を戻してくれる。byリヒテンベルグ




ポリスでシンクロニシティⅡ♪




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