犬から聞いた素敵な話 涙あふれる14の物語

  • 作者: 山口 花
  • 出版社/メーカー: 東邦出版
  • 発売日: 2012/12/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


【犬から聞いた素敵な話/山口花/13年1月初版】
犬を飼うのは結構たいへんです。早朝の散歩、深夜の散歩のおねだり。散歩中にそれなりのトラブルでドキっとしたり。旅行はもちろん、簡単に家もあけられない。だからつい凹みそうになる。とろけるぐらいカワイイのは確かなんですが。



この本はそういう愛犬家の気持ちをアゲ↑てくれる本です。恋愛賛美のドラマや映画に似ています。色々と面倒くさいこともあるけど、やっぱり恋愛はいいものだと思わせる。犬と同じで恋愛も素晴らしいのは確かだけど。



人間より犬の方が好かれるような気がします。だいたいどこの家の奥さんも、旦那さんより犬のほうを可愛がってる。あれはなんでしょうね。「お父さんより、よっぽどポチのほうが賢いわ」・・・・

この本は、焼酎のお湯割を飲みながら読みました。初っ端のたった12pの短編から号泣します。パガニーニの演奏を聴いたロッシーニの気分です。ロッシーニは酒を飲んでなかったかもしれませんが。

全207pに14の短編がつまっています。一編が平均14pぐらいです。著者が取材で拾った飼い主と愛犬のキズナを14のエピソードにまとめたそうです。

そういえば僕が愛犬を可愛がるのは一つ理由があります。幼い愛犬を救えなかった過去があるからです。



ある日、僕と息子二人と愛犬で近所を散歩していました。息子らは当時流行っていたキックボードに乗っていました。のどかな休日の午後です。

そこへ放し飼いのセントバーナードが家の柵を越えて飛び出してきて、ガブリとやられました。ほんとは3m手前で気づいたのですが、僕の頭の中は「このまま愛犬をかばって抱き上げると、ぼくまで飛び掛られて襲われる」と、自分の身の安全を第一に考えてしまいました。

あの時、身を挺して愛犬を抱きあげていたら、愛犬はガブリとされず血を流すこともなかったかもしれません。でもできなかった。自分の勇気の無さにずっと後悔をしています。だからかもしれませんが、みんな家族は愛犬にやさしい。だいたいのワガママは許しています。



人生をふり返ると、あの時ああしていればよかったと、色々な後悔があります。愛犬をかばえなかった勇気の無さは、いくつかある後悔の一つです。


ベートーヴェンをぶっ飛ばせ! E.L.Oバージョンで♪チャックベリーもビートルズのもいい。セントバーナードは嫌いになったけど。。あれが襲ってくるとホントに怖いです^^;





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