久しぶりに酒のことです。晩酌用の安物ワインの味比べをしてみました。
懐にやさしい1500ml(8合)で880円のワインです。以下の4種類です。
これなら1日二合飲んでも220円にしかなりません(喜)。
日本酒の純米酒紙パックレベルの価格です。(近所の酒屋)




ぼくは外飲みではとりあえずビールから入りますが、家ではワイン、日本酒、ハイボール、
ジントニックが晩酌時のローテーションです。みなさんは何を飲まれますか?
(ジンは37.5度の安物のギルビー、ハイボールは普通の角が一番あう気がします)

好みの酒を語るときに、高価なものは日常では飲めないので、
とりあえずアルコール単価は揃えます。基本はビール350mlの200円です。
これの等価はワイン&日本酒の14度なら四合ビンで1000円、
ウイスキー40度なら四合ビンで3000円まで、焼酎25度の一升ビンなら5000円になります。
これを超えるものは高い酒として日常酒とはカウントしません。
ウイスキーならマッカラン12年3200円まで、焼酎なら伊佐美5000円までです。

昨日、一時帰国してた酒好きのドイツ駐在員と話しましたが、ビールは缶1本1ユーロ、
ワインは四合ビンで2ユーロ程度、4~5ユーロも出せばそこそこうまいものが飲めるとのことでした。
うらやましい。。

ワインは好きで1000円以下を中心に良く飲むのですが、
ここ数年は新世界もののワインが急増してます(チリ、南アなど)。
だいたい800円前後でそこそこの味です。
それと伝統国のワインもユーロ安で同価格帯に近づいてきてます。
近所の酒屋では伝統国の金賞受賞ワイン10種類くらいが、
1300円⇒900円前後にディスカウントして売られています。良い時代になりました。

とはいえ欧州に比べれば2倍以上高い、四合ビン換算で440円のワインがそこそこ飲めるなら、
ようやく日本も欧州並みだ!との期待感から安くてうまいものを探してみました。

結果は以下の通りです。どうしても酸化防止剤が入ってるとあのマッチを擦ったような味がするので、
開封後に30分以上空気に触れさせる必要がありますが、すぐに飲みたいのが人間心理です。
キャップをして翌日の味ではなく、開封後にすぐ飲んだ味の違いです。

1.メルシャン酸化防止剤無添加おいしい赤ワイン(白ラベルのほう)
2.メルシャン酸化防止剤無添加おいしい赤ワイン(赤ラベルのほう)
3.サッポロアロマルージュ酸化防止剤無添加赤ワイン
4.メルシャンボンルージュ赤 健やかワイン

とりあえず赤だけ比べて白は未トライです。安物の白はちょっと飲めないことが多いので。。


1&2位以外は、あまりお薦めできる味ではありません。
1&2位はビールに例えるとキリンの麒麟端麗(生)程度です。なんとか飲める。
3位は第3のビール、4位はノンアルコールビール(笑)。
ビールは喉越しで味わい、ワインは舌先で味わうものだから、
ビールのほうが下のグレードの許容範囲が広いので、比喩にならないかもしれませんが感覚です。


四合ビンで安くてうまいワインは、ヨセミテロード598円(白ワイン)です。

イトーヨーカドーのワインで、そこらの1000円前後の白ワインよりよほどうまいと感じています。
若干ライチの風味がします。
200円で6個ぐらい入ったクリームチーズを海苔でまいてツマミで食べることが多いです^^

(追記:ラベルが変わって味が落ちてしまいました。。残念)

少し前に、ある会社で10年以上ワイン事業部にいた人(シェアは低いと言ってましたが)に、
日ごろのワインに関する疑問をぶつけてみました。ヨセミテロードのことも聞いてみました。
おしゃれな人で、工業製品の事業部に移ってもワインレッドのポケットチーフをしてました。
以下にメモを。



①シャブリと同じ味で、1000円前後のワインはあるか?
⇒ない。シャルドネの問題でなくて、あそこの地層があのミネラル感をだす。
(あの味を得ようとすると、2000円以上出さないといけないのか。。残念)

②なんでソムリエは何年のどこってわかるの?
⇒だれでも少し勉強すれば、においと色でだいたいわかる。ただ何年ものまでは、難しい。
(ちなみにその人もわかると)

③なんでヨーカドーの598円ワイン(白)はあんなにうまいんか?
⇒ヨセミテロード(カリフォルニア産)は150万本(ケースだったかな?)発注で、
仕入単価を大幅に下げてる。

④南ア(ワインの新世界)の仕入は、危険じゃないか?
⇒ヨハネスブルグの夜は危険。交差点で信号で止まると窓ガラスを割られるので、
みんな信号無視で止まらない。だけどワインの仕入はケープタウンなんで、
あそこは白人が多くていい街。ペンギンも鯨もいる。

⑤日本ではどれくらいのワインが飲まれてるの?
⇒約3億本/年ワインが飲まれてる。これはずっと最近はかわってない。


一応本ブログなので、酒に関する本でお薦めのものを1冊。
酒が好きなので近所にある図書館にある酒コーナーのものは、全部読んでみました。
だいたい30冊くらいです。ただどの本を読んでもそんなに面白くありません。
紹介されてるワインやスコッチや酒が高いのです。
だれがそんな酒が日常生活で買えるんだろう。。

酒知識系の本でも物書きのプロが書いてないので、すっと文章が入ってこない。
そんななかで共感でき、ためになったのがこの本。スコッチウイスキー雑学ノート。

スコッチ・ウィスキー雑学ノート―今宵も「生命の水」について、ひとくさり…

  • 作者: 双神 酔水
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 1999/09
  • メディア: 単行本


とても読みやすく、知識がすっと腹におちる1冊です。

なんていうか目線が低いです。シングルモルト礼賛に警笛をならし、
まずはブレンドスコッチのスタンダードクラスを10種類以上ストレートで飲んでから、
次のステップへいくべしと。ブレンドスコッチスタンダードは1000円前後であります。
これらの安い銘柄をちゃんと解説してくれてます。

本の教えどうりに飲んでみると、それぞれに個性があってその違いがよくわかるようになりました。
いきなり12年ものから入ると、スタンダードクラスは喉に刺激があって飲めなくなります。
口が贅沢になっちゃう。そのこともちゃんと書いてくれてました。

(ちなみにロックにすると喉への刺激はなくなります。
ある意味ロックや加水は安酒を飲むには最適な方法で、
逆にいうと高い酒はストレートで飲まないのはもったいない。
ジョニ赤と黒の違いはストレートなら明確ですが、
ロックにしたとたん安酒のほうの喉への刺激が消えるので、
赤のほうがうまく感じる人もいます。)


もちろんスコッチの歴史もばっちりです。ブランデーの不作のときに代替で飲まれ始め、
とくに最初はシングルモルトは田舎の下賎な酒とされ、
うまくブレンドされ味が調整されたものが洗練された階級がのむスコッチだったそうです。

書きながらもう一度図書館で借りて読みたくなりました。だいぶ前に読んだ本なので。

お酒はほどほどに^^エイミーワインハウスでRehab 訳詩つきです。