<その後とその前/瀬戸内寂聴・さだまさし/12年2月初版>
「尽きない、尽きないのよ、人間は。煩悩が」
この人に言われると、煩悩だらけの僕でも、よかったんだと思えます。

「人間って、やっぱり、自分が味わわないとね、つらいこととか貧乏とか、やっぱりわからない。」
人にやさしくできないのは、苦労が足りないということなんでしょう。
ちなみにその後とは、東日本大震災のその後という意味です。

瀬戸内寂聴さんはお好きですか?ぼくは好きです。
源氏物語を10年以上前に、この人の訳で読みました。まれに見る面白い本です。
他の人の訳で読んでないので比較できませんが、数年に1回あるかないかの、ノンストップ本です。
夜も止まらず10巻ほどを読みつくし、まだ続きが読みたいと思ってしまいます。
アマゾン見てみると、文庫化されてたようなので、買おうかな^^

89歳の寂聴さんが、59歳のさだまさしに対し、
「59歳なんてまだまだこれからよ。私も60くらいまでは走り回って、源氏物語やったのが70からですよ」
というくだりは、勇気づけられます^^

寂聴さんは人生相談もいいですよ。中島らもや、リリーフランキーと違って、
人生のどん底にいる人が、最後にこの人に相談します。
とくに気の利いたことは言わないのですが、なにか魅かれます。


以下に目についたところを。


<手相と寿命>
さだまさしのお父さんが戦争のとき軍医さんから聞いた話。
軍医さんが戦死者の手のひらをずっと見て歩いてたので、何してるのか聞いた。
「俺は手相をみるんだ。だから早死にする手相が何人いるか調べてるんだ」
で、何人いますかと尋ねる。
「この中にはひとりもいない。早死にする手相のやつはひとりもいないだ」
とため息をついて、肩落としてたそうです。

P.S.さだまさしもいいですよね。ここ30数年日本でもっとも優れた詩人じゃないかな。
阿久悠、あいだみつお、俵万智、中島みゆき、尾崎豊etc.ウ~ン、やっぱりさだまさしかなぁ。
(隠れた文学詩人のことは、知らなくてすいません)





<反TPP論/小林よしのり/12年2月初版>

TPPは軍事を伴わない戦争です。アングロサクソンは自分たちに有利なルールをつくる事に執心します。
たとえばスポーツの世界でも、鈴木大地のバサロを禁止したり、
スキージャンプでもスキー板のルールを変更したり、勝つためには貪欲です。

産経新聞の調査(回答9125人(男性6527人、女性2598人))によると、
「TPP交渉参加は日本に利益をもたらすか」に関して、
イエスが13%、ノーが87%に達したそうです。

まぁみなさんよくわかってる話なんでしょうけど、
もし賛成されてて、TPPのことがよくわからない人がいれば、
この本を図書館にでも購入申請して読まれるのがいいと思います。
だいたい1時間半で170ページがサラリとよめて理解が深まります。

最終章は異様です。国を守る最後の手段を一人の男が教えてくれた。彼の名は来島恒喜。
大隈重信が外務大臣のとき、外国人に対する裁判権などの売国法案に反対し、
命を賭して阻止した男の話です。TPPはISD条項が治外法権みたいなものですよね。。

TPPの黒幕であり、その推進の原動力とも言える経産省官僚・宗像直子の、
暴走でも止めさせようとしてるのでしょうか。



ウオーレンジボンのファーストアルバムからウオンテッドデッドオアアライブ。
だれかのライナーノーツに、ジボンのような腰の入ったロックとか紹介されてて、
そのむかし中古LPを購入しました。A面1曲目から流れてくるこの曲に、
む~、確かに腰が入っとる。と納得したことを思い出します。



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