「タバコと酒」の健康常識はウソだらけ (WAC BUNKO)

  • 作者: 橋内 章
  • 出版社/メーカー: ワック
  • 発売日: 2013/08/12
  • メディア: 新書


【タバコと酒の健康常識はウソだらけ/橋内章/13年8月初版】
嫌煙家の方すいません。少しだけ反撃してよろしいでしょうか。
いつもミサイルを打ち込まれるので、たまには種子島で^^;

愛煙家に希望をもたらす一冊。
タバコはアルツハイマーに効き、統合失調症の症状を緩和し、
潰瘍性大腸炎には劇的な治療効果をもたらす。
さらにWHOが封印した不都合なデータ、受動喫煙は子どもの発がん率を低下させる。

飯島内閣参与も言ってましたが、禁煙運動には製薬会社の利益誘導がありそうです。
読んで思ったのは地球温暖化のCO2みたいなものかもしれません。
壮大なレントシーキングです。
飯島氏の場合は、5万人調査で喫煙者は81歳、非喫煙者は85歳と、喫煙者の短命は確か。
と結論付けてましたが、この本では、
「元々寿命が短くなるような生活環境にいる人が、タバコを吸いたがる傾向にある」
というのが最も可能性として高いと。

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なぜタバコは薬効の部分があるのか。ニコチンです。
ニコチンには神経伝達物質であるアセチルコリンと同様の作用があって、神経活動を活発化させます。
神経伝達物質とはドパミン(快楽)やセロトニン(鎮静)が有名です。

アセチルコリンは神経を興奮させる働きがあり、学習・記憶、レム睡眠や目覚めに関わっています。
少し難しくなりますが(詳細は本書で)、
通常神経伝達は次々に神経伝達物質(ドパミンなど)がやってきて刺激が連続するのですが、
ニコチンはアセチルコリンより長く受容体に留まります。
そして受容体が次の刺激を受けられなくしてしまいます。
これが抑制効果で、つまり鎮静作用です。
ニコチンが少量の時は興奮効果、血中濃度が高いと鎮静効果になると考えられています。
喫煙者は希望する効果を無意識のうちにタバコの吸い方でコントロールしていると。

最先端の医学では、脳細胞にニコチン性アセチルコリン受容体が多種類あることがわかっていて、
ニコチンが神経伝達を活発化することは、多くの実験で証明されています。
さらにニコチンで神経細胞が興奮すると、
次々に色々な神経伝達物質による刺激伝達が連鎖的に起こります。
ドパミンの代謝異常にもニコチンは効果があると、現在では考えられています。

なるほど、一服すると頭がスッキリしたり、緊張したあとに一服すると落ち着くのは、
科学的に証明されていたのか。ストレスをそのまま放置すると、さまざまな病気になる。
喫煙者の方が医療費が安いという飯島参与の詳細データも納得できます。
医療関係者には不都合なデータでしょうが。
まさか禁煙パッチ販売だけでなく、医療費が安くなるのを阻止せんがための禁煙運動だったりして。
ついでに肺がん死亡数と男子喫煙率の推移を貼って置きます。
信じられないデータです。これほどまで真逆とは・・・


ただしラドン温泉と同じで大量摂取はダメ。
コレステロールの低い人は肺がんになりやすい、
肺疾患、狭心症、特定の遺伝的資質を持った人も控えたほうがいいとのことです。

その他の読書メモを。


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<酒は2合まで>
酒が健康に良いのは、1日にアルコール50gまで。
日本酒&ワインで2合、ビールなら1Lまで。
その分量までなら、肝機能を示す血液検査値に異常値が現れないことが分かっている。
⇒南雲氏の言う生涯酒量については、この本には書かれていません。
南雲説は本当なのでしょうか。確かにロシア人はウォッカの飲みすぎで早死にですが・・




<タバコの効果が出るスピード>
喫煙のように口の中へ煙を吸って口腔粘膜からニコチンを吸収する場合、
ニコチンは30秒で脳に達する。さらに肺まで吸い込むとニコチンは7秒で脳に達する。




<血液を固まりにくくする薬>
アスピリン。小児用バッファリンという都合の良い分量の製剤が、
高齢者の心筋梗塞や脳梗塞の予防として広く普及している。




<酒を飲むとなぜタバコを吸いたくなるか>
アルコールの薬理作用は中枢神経系の抑制だから、酒に酔うと情報処理能力が低下する。
タバコを吸えばニコチンの薬理作用から情報処理能力を向上させる、
生理的な欲求による本能的な行動。




<医者に権力を与えると善意から間違った判断をする>
日露戦争時の森鴎外。大勢の兵士に脚気が発症する。
ドイツ留学から帰国した伝染病の権威・森鴎外は、これを伝染病と判断する。
彼は白米を兵士に食わしたいという良心と、自説への固執から麦飯の供給を拒否し、
その結果2万人の陸軍兵士が脚気で死亡した。
自分の信念が善意に裏付けられ感性で物事を判断した。
WHOという権威が「タバコは悪い」と決め付けることは同じように危険な行為。




<ペッキング・オーダーとは>
動物の社会での個体間の上下関係(序列)の仕組みで最初に報告されたのが、
ニワトリの社会での「ペッキング・オーダー」。
二羽のニワトリが面と向かい合うと、片方がもう片方の頭をつつく。
全員の頭をつつくのがトップで、全員につつかれるのが最下位。
ペック(突く)、オーダー(順序)で突きの順位。

しかしより高等なカラスの社会では、ペックは順位が近い個体間でしか行なわれない。
順位が離れていると逆転の可能性がないので、上位の固体はむしろ下位をいたわる。

霊長類ではヒヒの社会のリーダーは体力的なピークを過ぎた高齢だったりする。
知的能力がリーダーの重要な資質。トップがリーダーとなって団結して行動することで、
天敵から身を守るための効率が上がる。
つまり順位社会は社会全体の効率を上げ、有利に繁殖するためのシステム。

ジャイアントパンダは仲間同士で争わない。
竹やぶのなかで暮らしていれば食餌に不自由せず、
「順位の無い社会」でみな平等。
食べ物を得るのに頑張らなくていいのなら、そんな社会の実現は可能。
しかしパンダは繁殖力は弱く、交尾そのものをしたがらない。
先進国はそんな社会がある程度実現している。それゆえ喫煙者率が減少している。
つまりそれほど頑張らなくても気楽に生きれる。




いろいろ刺激的なものを探したけど♪
酒とタバコを超えるものは無かった
優雅な生活は一生無理
狂った世の中さ
酒とタバコがあればいい♪

オアシスでcigarettes & alcohol ♪




(関連記事)
【葉巻の吸い方、初心者向け入門書】~「ザ・シガー・ライフ」
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2015-12-12

【お酒を飲んで、がんになる人、ならない人/横山顕/17年4月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2017-07-22


たばこは1本でビタミンCを25mg消費します。10本なら250mgです。
「ビタミンCは人体に入るなり、各臓器で取り合い状態になる。
とくに副腎、免疫細胞、眼はビタミンCを大量に必要とする。
眼は紫外線に直撃されるため、その害を防ぐビタミンCが必要。
ビタミンCを十分に摂取すると、白内障のリスクも低下する。
ほかには大量のエネルギーを消費する脳も、たっぷりのビタミンCを要求する。」
タバコを吸うならビタミンCは十分に摂取した方がいいでしょう。


【第3類医薬品】ファイミンC2000 330錠

  • 出版社/メーカー: サイキョウ・ファーマ
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品




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